こんにちは。ナミです。
わたしは、月に2回ほど美術館やギャラリーを訪れて美術鑑賞をするのが好きです。
展覧会レポートをブログにまとめたりもしています。
ですが、美術鑑賞が趣味になったのはごく最近のことです。
美術館巡りは、自分自身を豊かにしてくれる素敵な趣味だなと思います。
今日は、アート素人のわたしが美術館に通うようになった理由についてお話します。
美術館巡りを始める前のわたしの趣味
小さい頃からわたしが好きなものといえば、お洋服でした。
中学生になってお小遣いをもらうようになったころ、わたしのお金の使い道はショッピングでした。
貯めたお小遣いを握りしめ、友達と渋谷や原宿を歩き回って両手いっぱいのショッパーを抱えて帰る。
それがわたしの楽しみでした。
同じ頃、コスメにも興味を持つようになりました。
ドラックストアで手が届く値段のコスメを買いあさりました。
それをメイクポーチにいっぱい詰め込んで、自分のコレクションを増やしていくのが幸せでした。
わたしがお金を使う対象は、基本的に“物”でした。
お金で何か物を買って、自分のコレクションを増やすのが好きでした。
逆に、映画とか旅行とか、形として残らないものにお金を使うことにはあまり興味がありませんでした。
一瞬の体験にお金を使うよりも、ずっと残り続ける物にお金を使ったほうがいいと思っていたからです。
初めて1人で美術館に行った日
洋服が好きなのもあって、アートに全く興味がないわけではありませんでした。
ただ、美術館はなんとなく敷居が高いイメージがあって、わざわざ行く気にはならず。
美術館に興味を持ち始めたのは、2020年の夏頃。
Instagramで見かけた展覧会が魅力的で、行ってみたくなりました。
でも、その頃は美術館巡りは誰かと会う約束のきっかけのひとつで、美術鑑賞に興味を持ったわけではありませんでした。
初めて1人で展覧会を観に行ったのは、東京国立博物館で開催されていた『日本のたてもの』展でした。
Twitterのタイムラインに流れてきたこの展覧会のツイート。
建物やミニチュアが好きなわたしにとっては、惹かれる展覧会でした。
ちょうどその日は、友達と上野周辺で会う予定がありました。
せっかくだしついでに…と思い、約束の時間の前に東京国立博物館に足を運びました。
その日初めて、「経験にお金を払うとはこういうことか」と思いました。
見たものや感じたものを心の中いっぱいに詰め込んで、会場を後にしました。
あの日の充実感は、わたしにとって忘れられないものになりました。
わたしの美術館の楽しみ方
わたしにとって、展覧会で作品に触れることは自分との対話の時間です。
作品の前に立って、自分の心の声に耳を傾けてみます。
この作品にどんな感情を抱くか、どこが好きか、どういうところに違和感をおぼえるか。
自分と向き合う方法はいろいろあるけど、美術館という作品と一対一で向かい合える空間はわたしにとって最適解だったみたいです。
遠くから眺めたり、近づいてみたり。角度を変えて見てみたり。
そこから自分の中に生まれる様々な感情を嚙みしめるのです。
そうやって、作品を通じた自分との対話をすることで自分自身が見えてきます。
自分はこういう色が好きなんだ、とか。
こういうデザインに心惹かれるな、とか。
自然のモチーフが好きだな、とか。
これらの対話から見えてきた答えを集めていくと、自分のなかに軸ができてきます。
服を買うときにも、自分の“好き”という感覚に合うものを選べる。
興味のある分野がわかれば、進路が決まる。
これらの軸は、その時々で自分の最善の選択をする手助けをしてくれるのです。
だから、美術館で自分自身と対話する時間は、自分の嗜好や興味を再確認させてくれる大切な時間です。
それ以外に、美術館での美術鑑賞は学びの時間でもあります。
学びというと、教科書や本を読んだりするイメージがあるかもしれないけど、美術鑑賞も立派な学びの場だと思います。
例えば、教科書で出てくるような宗教画や革命を描いた西洋絵画を見れば、歴史を学ぶことができます。
しかも、何百年前に書かれた絵が目の前でそれを教えてくれる。
すごい体験だ。
絵画じゃなくても、現代の問題や疑問をインスタレーション作品で表現したものを目にすると、考えさせられるものがあります。
それは、文字で教えられるのとは違ったインパクトを受けます。
歴史やいろいろな人たちの考え方を肌で感じることができる空間が美術館です。
文字以外でインプットする学びも、すごく大切な気がします。
美術鑑賞は、「お金を払って経験を買う」ということを教えてくれました。
美術館は、豊かな時間や経験を与えてくれる場所です。
これからも、わたしの人生を豊かにしてくれる作品に出会いたいです。
だから、わたしは美術館に通い続けるのです。
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